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ブログ「ゆいまーる精神が働き方を変える!?」

味の素ゼネラルフーヅが、「全社員対象に在宅勤務制度を導入する」という記事が掲載されていました。業務の効率化を図ると同時に、育児や親の介護など、時間と場所の制約を抱える社員が仕事と家庭を両立できるように後押しするためとのこと(日本経済新聞2017年1月15日企業面より)。

この記事で注目すべきポイントは、全社員が対象だということに尽きると思います。

多くの企業で陥りがちな傾向として、ある一定の社員のみが対象の制度を導入すればよいと偏った動きをすることです。もちろん、育児中や介護中の社員にとって時間の制約は切実な悩みであり、そのためにキャリアを諦めてしまう人も少なくないため、制度は存在するに越したことはありません。

しかし、一定の社員のみであれば、対象の社員にとってはハードルの高い制度になってしまいます。やむを得ず利用したとしても、対象外の上司や同僚が長時間事務所で働いている中、対象社員だけが優遇されていると見られがちで、肩身の狭い思いをしてしまいます。徐々に「こんな気持ちをしてまで制度を活用する必要があるか」と自問自答し、制度を取らないで頑張る方法を探し始めます。実態と相反する働き方を自ら選んでしまうことで疲弊し、仕事のやりがいや楽しさよりも負担の方が大きくなってしまうというネガティブな事象が起こりかねません。

制度の内容にもよりますが、できる限り全社員を対象とし、それぞれの事情や希望に合わせ多様な働き方を実現できる環境こそが、今後、企業が持続発展するためには不可欠になります。特に、管理職社員自身がこうした制度を活用することで、その立場を経験してみて部下のあらゆる働き方に理解を深めることが、マネジメント職にとって必要なスキルになると感じます。

一方、制約のある社員もこうした状況を「当然」と思わずに、常に感謝の気持ちを持ちながら、その気持ちをいつか還元しようという姿勢が、人間関係を円滑にします。これはいわゆる「ゆいまーる精神」!

「あなたが困っている時は助けるからさ〜」

「今は私が助けてもらっているけど、いつかあなたが大変なったら次は私が助けるからさ〜」

 

結論、働き方改革では「ゆいまーる精神」で相手の立場や気持ちを汲み取ってあげることが大きな一歩ですね!

 

波上 こずみ

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